20代アジア駐在員の駐在日誌

24歳から始まったアジア某国での駐在。日本との文化の違い、英語の勉強方法、そして恋愛事情を中心に書いていきます。京大卒業→留学経験ゼロから1年半で海外駐在の切符を手にしてアジアでマネージャーとしてローカルスタッフ束つつ経理やりながら海外営業してます。自由を手にするために独立画策中。あとBruno Marsが好き。恋愛工学/クラブナンパ/行動経済学/ファッション/音楽/筋トレ/ https://twitter.com/GiventinX

線で理解すること、点で理解することの違い

前の住人(上司)が契約していた部屋のネット回線が遅いことが判明して、より早くて安い回線を最近新規契約した。

そのときに光回線なのかADSLなのか、とかこの機器はモデムなのかONUなのか、とか、正直よくわからんと思った。

現地語で説明されても数字さえ分からへん。

で、せっかくなので回線の話とか機器の話を自分なりに整理してみようと思って調べて書いて考えているときに意外と整理されてあーこういうことかってのが分かった。

それで、今まで会社で「点で理解するな、線で理解しろ」って言われてたけどこれが線での理解で、今までのが点での理解やったんやなってのが、なんとなくから確信に変わったので書き留めておきます。

 

点での理解。

上の例になぞらえば、モデムってなんやろってのを検索して、ヒットした記事を読んでいったん分かったような気になるけど前後の繋がりや自分が理解したい範囲が決まっていないため、数日後にはモデムってなんやっけに戻る理解の仕方。

単語帳方式。

理解ではなく暗記。

ナンパで言うなら、口説き文句だけを覚えること。

応用が利かない。

個別具体的。

点ありきなので、関連事項がきても結びつかず、点が離散してまとまらないイメージ。

 

線での理解。

モデムってなんやろ、てかそもそもネット回線ってどういう全体像なんやろ。どこから線がやってきて部屋に到達して、ルーターとやらに到達して、Wi-Fiが飛んで無線でネットが使えるようになるんやろ、で、モデムってその中で何をしている人なんや。

というように全体像への関心からまず入り、その中で個別機器の1つとしてモデムを捉えて前後の繋がりとともにモデムの役割を理解するような理解のやり方。

頭の中で整理され、理解を伴うので忘れにくく、それ自体を忘れても他の流れを手掛かりに思い出すことができる。

抽象化概念化されているため応用可能。

ベースとして全体像が把握されているため、追加の情報を理解しやすい。

自分が何を理解したいのかはっきりしているため、情報の取捨選択ができる。

 

 

線での理解が重要なことは言うまでもない。

ではどうすればできるか。

ポイントは、個別事象(ここで言うモデム)に飛びつかず、全体像へ関心を持つこと。

では全体像とはなにか。

要するにその個別事象はそもそもどういうストーリーの上に存在しているのか、ということ。

モデムってそもそもなんやねん、なんでいるねん、てかネット回線ってなんやどっから来るねん、というように個別事象より何段か上の階層から考えるイメージ。

時系列で整理するとか、フレームワークを使うとか、プロダクトサイクルを考えるとか、始点から終点まで追うとか。なんでもある。

で、もちろんそのストーリーは無限に広がるため、自分で範囲を決めるしかない。唯一の正解はない。

上記の例では、ネット回線とネットワーク機器の基本的な流れを常識的なレベルで理解しておきたい、というのがまずある。

損をしないためである。

なのでどこから線がやってくるのかを調べる。すると基本的な流れが分かる。

ADSLとかCATVといったようにいくつか種類があることや機器の基本的な役割が分かる。

回線ごとのメリットデメリットも知れる。

なぜ機器が必要かも分かる。

回線業者とプロバイダ業者の違いも分かる。

これだけ分かれば家以外でも応用が利きそうだなと分かる。

自分としてはこれで十分である。

 

ところがこれが自分の専門的な仕事となると全然話は違う。

それぞれの事象についてもっと詳しくある必要があるし設置方法も知らないといけないかもしれないし関連する法律も知らないといけない。

ただ、全体像から理解しに行くという態度は変わらない。

調べるうちに点を集めにいくことになる場面もあるが必ず他の点と線を引いてつなげることが必要。

これをやらないと単語帳方式の暗記になってしまう。

 

まず最初にMECEとか使いこなしてだーんと全体像を決めてそこから個別事象に落とし込んでいくトップダウンの思考が得意な人もいれば、個別事象から遡って徐々に全体像をつかめて来たぞというボトムアップ的な思考が得意な人もいるでしょう。

個人的には行き来するのが良んちゃうかなと思っている。知らんけど。

 

と書いたけど、線で理解するとは一言で言うと、自分の言葉で体系化していくことやと思います。

いろんなことが体系化されていろんな分野の本もあるけど、頭にすっと入るようで忘れてまうのは自分の言葉にできていないから。

そのためにはアウトプットが必要ということですね。

 

で、物事の本質を理解せよ、とはこれもよく言われる言葉やけれども、それは線での理解の次の段階なんやと思っています。

 

 

最後に。

最近分かったことのひとつに、体系的に何かを理解しよう、というのは、あとで時間があるときにやろ、といってやるのではなく、思った瞬間にやるしかない、ということ。

時間があるときにまとめて調べて整理するか、と思ってもその時間は二度と来ない。忘れ去られる。

 

線で理解するということについて、結局重要なのは

1.思った瞬間に調べる

2.自分で描いた全体像(何を理解したいか)を妥協せずに調べる

ということに尽きる。

思った瞬間に妥協せずに点を線につなげることが1番大事。

 

やり方云々に先に走ってしまう人が多いけど、こういうメンタルの部分が占める割合の方が重要ちゃうかと。

やり方知っててもやらない人はやらないし、逆にやり方知らなくても絶対妥協しないメンタルがある人は理解できるまで効率悪くてもたどり着く。

一度たどり着けば自分の血肉となって身に付く。

そこで違いが生まれる。

で、その違いの積み重ねで優位性が生まれる。

話がずれるけど、プライド高い高学歴エリートは前者が割といて、逆にマイルドヤンキー出身の大成した人なんかは後者が多いとは個人的な観察結果。

学習に限った話ちゃうのは言うまでもなく。